2019年05月13日
Q:相続人の中に障害者手帳を受けている者がいますが、相続税の控除はありますか?(江南)
先日、江南に住む父が亡くなり、母と私と妹1人が父の財産を相続することになりました。私は既に江南の実家を離れて暮らしていますが、私の妹は障害者手帳の交付を受けて、実家で両親と同居し、今後も江南の実家で母と一緒に暮らします。父の財産の相続の際には相続税が発生すると思いますが、障害者手帳を持っている妹に相続税の控除はあるのでしょうか?(江南)
A:障害者の税額控除という制度があります。
相続人が85歳未満の障害者の場合、相続税の額から一定の金額を差し引く障害者控除という制度があります。
障害者控除を受けることができるのは、次の条件をすべて満たす人です。
・相続や遺贈で財産を取得した時に日本国内に住所がある人
・相続や遺贈で財産を取得した時に障害者である人
・相続や遺贈で財産を取得した法定相続人
また、障害者控除の額は、一般障害者の場合には、[控除を受ける障害者が満85歳になる年までの年数]×10万円、特別障害者の場合には、[控除を受ける障害者が満85歳になる年までの年数]×20万円となります。なお、年数の計算上、1年未満となる期間は1年として計算します。
どのような方が一般障害者にあたり、どのような方が特別障害者にあたるかについては詳細な定めがあり、また、以前の相続でも障害者控除を受けている場合には控除額が制限される等の定めがあります。また、障害者控除が適用された結果、納付すべき税額がゼロになった場合は、相続税の申告義務はないとされています。
相続税の申告については、専門的知識が必要となりますので、具体的にご相談者様の妹さまの相続税に関する障害者控除の内容については専門家にご相談ください。
私ども一宮相続遺言相談センターは相続の専門家として、愛知県一宮、稲沢、江南、名古屋北部、岩倉などのエリアを中心に活動をしております。初回無料相談を設けておりますので、ぜひお気軽にご相談にお越しください。税理士と行政書士が在籍しており、必要な場合には司法書士や弁護士と提携をしてお客様を総合的にサポートいたします。
2019年05月08日
Q:養子の数を増やすことは、相続税の節税対策になるのでしょうか?(一宮)
私は、一宮に住んでいますが、妻との間に子供が生まれなかったので、特別養子縁組の方法で1人の養子を育ててきました。そして、その子からの「兄弟が欲しい」との希望を受け、普通養子縁組の方法でさらに2人を養子にしました。先日、法定相続人の数が多いほど節税対策になり、また、養子が法定相続人になるという話を聞きましたので、これからもう1人と普通養子縁組をしようかと考えています。これから普通養子縁組をすることで、相続税を節税できるでしょうか?(一宮)
A:養子の数を増やすことが、必ずしも相続税の節税につながるわけではありません。
ご相談者様がおっしゃるように、民法上は、養子は養親の子として法定相続人になると定められています。
また、相続税法では、相続税申告の際の基礎控除額は、法定相続人1人につき600万円増加するとの定めがありますので、法定相続人の増加に伴い基礎控除額は増加します。また、相続税法では、基礎控除額の他にも、法定相続人の増加により生命保険金と退職手当金の非課税限度額が増加するとの定めがあります。したがって、以上の基礎控除額と非課税限度額の増加により、相続税申告対象の財産は減少し、相続税額が減少することになります。
しかし、他方で、相続税法では、特別養子縁組による養子は実子とみなされ、実子がいる場合には、1人の養子しか基礎控除額と非課税限度額の計算の際の法定相続人に算入できないと定められています。
ご相談者様の事例の場合、特別養子縁組をした養子の方がお1人いらっしゃいますので、相続税法上、その方は実子として扱われ、その結果、法定相続人に算入できる養子の数は1人になります。したがって、ご相談者様の事例の場合、今後さらに普通養子縁組をしても相続税法上は、法定相続人の数が増加することにはなりませんので、相続税額の減少にはならないと考えられます。
この他にも、相続税法には、実子がいない場合に法定相続人に算入できる養子の数の制限や、税務署長に、一定の場合、制限数内の養子であっても法定相続人の数に算入しない権限を認めるといった定めがあります。
相続税との関係で養子について何かご不明点がある場合には、ぜひ、相続税の専門家にご相談いただき、適切なサポートを受けることをおすすめします。一宮相続遺言相談センターでは、一宮の方の相続税の節税や生前対策から相続税申告のお手伝いまで幅広く対応いたしますので、ご安心してご相談下さい。
2019年04月16日
Q:申告期限までに相続人同士の話し合いがまとまりません(岩倉)
母が亡くなり遺産を計算していたところ相続税の申告が必要だと判明しました。突然の他界だったため動揺もあり、相続税申告について考え始めたのは母が亡くなってから半年後のことでした。母は婚姻後から岩倉に住んでおり、相続人は子3名です。私自身も岩倉に住んでいますが、妹は東京に、弟は日本と海外を行き来するような生活で、なかなか遺産について話し合う時間が取れません。相続税の申告期限が10ヶ月と知り、とても焦っています。どうしたら良いでしょうか。(岩倉)
A:申告期限内にひとまず申告と納税をして、ペナルティを避けましょう。
相続税の申告期限内に遺産分割協議がまとまらないことは珍しい話ではありません。しかしながら、期限内に申告と納税をしなければ必ずペナルティとして支払い額が大きくなってしまいます。まずはペナルティを避けることを目指しましょう。
相続税申告をするには「財産調査」と「遺産分割協議」が終わっている必要があります。財産調査が終わっておりお母様の遺産を一通り把握ができている状態で遺産分割協議のみが未了の場合には、法定相続分で分割をしたものと“仮定”して、申告と納税することができます。これを「未分割申告」と言います。仮定の場合の申告ではあるものの、期限内に申告をしているため期日に関するペナルティ自体は逃れることができます。
注意すべきなのは「3年内分割見込書」を同時に提出しなければならない点です。この書類は未分割申告である旨を税務署へ伝える書類であり、さらに遺産分割協議後に適用したい特例があれば、特例による減税を受けることも可能となります。
今の時点で重要なのは、相続税申告の準備を可能な限り早く着手をし、“期限内”に申告と納税をすることです。相続税申告の準備は数日で完了するような容易な作業ではありませんので、時間の確保が難しかったり複雑だと感じられたりするお客様は税理士などの相続税申告の専門家に依頼をされる方が多いようです。
私ども一宮相続遺言相談センターは遺産相続の専門家として、愛知県一宮市、稲沢、江南、名古屋市北部、岩倉などのエリアを中心に活動をしております。初回無料相談を設けておりますので、ぜひお気軽にご相談にお越しください。税理士と行政書士が在中しており、必要な場合には司法書士や弁護士と提携をしてお客様を総合的にサポートいたします。
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