遺言を書くことができない人

ここでは、次のような人は遺言を書くことができません。

  • 遺言は本人しかできません。代理人はできません。
  • 15歳未満の人はできません。(民法961条)
  • 意思能力のない人はできません。(民法963条)
  • 成年後見を受けている人は、事理を弁識する能力を一時回復した時には遺言をすることができますが、医師2人以上の立会いが必要です。(民法973条)

認知症の方の遺言は、意思能力がなかったと判定されますと、せっかく作った遺言が無効になります。

元気なうちに、遺言を作っておきましょう。

また、意思能力の有無について争いを避けるために、遺言は自筆(自筆証書遺言)ではなく公正証書(公正証書遺言)で作りましょう。

 

 


成年後見」とは?

認知症、知的障害、精神障害で判断能力の不十分な方々は、不動産や預貯金などの財産を管理したり、介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり、遺産分割の協議をしたりすることを自分でするのが難しい場合があります。
また、悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような方々を保護し、支援するのが成年後見制度です。

(「相続に関する用語集」より)

 


自筆証書遺言」とは?

遺言者が全文、日付、氏名を自書して押印して完成させる遺言です。
遺言者が文字が書けない場合には作ることができません。
公証人の関与や証人の立会などは不要であり、安価で簡便という利点がある反面で、方式不備で無効になるおそれや遺言の偽造、変造、隠匿、破棄の危険が大きいです。
なお、自筆証書遺言を執行するためには家庭裁判所の検認が必要です。

(「相続に関する用語集」より)

 


公正証書遺言」とは?

公証役場で、証人2人以上が立ち会って、遺言者が口述し、公証人が方式に基づいて作成します。
内容や方式の不備がなく、偽造・変造・紛失のおそれもありません。
検認が不要で最も確実な方法です。

(「相続に関する用語集」より)

 


 

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